平群天神社

一、
祭神
菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)
天照大日霎貴命(あまてらすおおひるめのみこと)
建御名方神(たけみなかたのかみ)
一、
例祭
1月25日 大祭典
6月25日 小祭典
10月24日 神輿渡御 宵祭
10月25日 大祭典
12月25日 大祓
一、
由緒
室町時代文和2年(1353)細川相模守が霊夢により京都北野天神をこの地に勧請し平群九邑の鎮守として信仰を集めていた。天正14年(1588)里見義頼公の命で大工飛騨守家助により本殿が改築され、貞享4年(1678)幣殿拝殿が改築され、更に文化5年(1808)神照寺法印宥弘により再建された。明治6年郷社に列せられた。特に学問の神として広く信仰されている。
一、
社宝
◆御神像
長享3年(1489)寿命長遠祈願として領主禅栄が奉納。
◆平久里天神縁起絵巻 3巻
明徳3年(1393)-文安3年(1446)の頃神照寺住職宥源によって納められた。菅原道真の一代記で昭和37年県有形文化財に指定された。
◆御神鏡
黄銅製 作者 伝来 不詳

 

平群天神社くすの木

天神社参道にそびえるこのクスノキは約千年前に住民が植えたものと言い伝えられる。鳥居側のクスノキは幹周435cm・樹高15m、神社寄りのクスノキは幹周425cm・樹高25mである。両者を「夫婦クスノキ」と呼び、鳥居側を「女木」、神社寄りのものを「男木」といい、御神木となっている。また、この「夫婦クスノキ」の樹霊にまつわる言い伝えには、伊予ヶ岳に住んでいたといわれる天狗の伝説が多数ある。

富山町指定文化財(昭和39年11月5日指定)
(富山町は、平成18年3月南房総市に統合合併いたしました。)

 

伊予ヶ岳(いよがたけ)

伊予ヶ岳は標高336.6米で富山(とみさん)・御殿山(ごてんやま)とともに富山(とみやま)三山の一つで、“岳”と呼ばれるその山容は、高く険しく奇岩がそびえ立つ南房総の名山である。幕末期江戸の文人梁川星厳らは、その景観を漢詩に託して賞め称えている。山名の由来は、阿渡斉部氏のふるさと四国の最高峰石鎚山・別名「伊予の大岳」からでていて、頂上の小平坦地には、少彦名命をまつる石祠が安置されていた。県立自然公園の指定をうけ、割れた岩峰からの眺望はすばらしく、全方位におよぶ登山所要時間は、4~50分「山歩きには県下最適」というお墨付きをもらっている。頂上近くには、雨乞いの青龍権現(せいりゅうごんげん)がまつられ、中腹には頼朝ゆかりの「鳩穴」がある。また、ふもとの天神社とともに、天狗伝説が語りつがれている。